Story
ストーリー
東京から福岡、そしてフェリーで
向かう韓国・釜山の5日間の旅――
自分が何者かを確かめるために、
未来への一歩を踏み出すために、
ありったけの勇気を
奮い起こして真実を追い求める
東京に住むごく普通の女子高校生、鹿角華蓮(かづの・かれん)は、奇妙な記憶喪失癖に悩んでいた。幼少期の記憶の断片が不意に脳裏をよぎり、しばしば意識が飛んでしまうのだ。そんなある日、韓国への修学旅行のためにパスポート申請用の戸籍抄本を手にした華蓮は、自分に“由(ゆかり)”という姉がいたことを知る。しかも由は4歳の時に死亡し、華蓮は“松本”という家から今の両親に引き取られた事実が判明。本当の親はどこにいるのか。なぜ、自分は養子として出されたのか。そのすべてを知りたい華蓮は嘘をついて修学旅行をキャンセルし、出生地の福岡県福岡市へ旅立つ。そのルーツ探しに協力してくれた青い瞳を持つ同級生、穂刈怜(ほがり・さとい)とともに現地調査を行う華蓮は、失われた記憶のピースをたぐり寄せながら、想像を絶する真実に迫っていくのだった……。